(←)そして鉋の後ヤスリを掛けて仕上げます。
同じ道具でも研ぎ方を変えたり、ケヤキとヒノキでは刃の角度を変えなければならないですし、彫るものによっては刃の長さが必要だったりするので、同じものをもう一揃え欲しくなるようなときも出てきます。
ただ実際はなかなかそうもいかず。また、一通り揃っていれば大体のことは出来ますし、あるものでその都度対応しています。また、特殊なものなど必要になったときには新たに仕込んだりしています。
そして使うものは自然と減って行き、何回か仕込み直すものもあれば、なかなか減らないものもあります。親方もこの道、六十年で弟子のときに仕込んだものも多く使っていましたし、使い込まれて手に馴染み、良い色になっていました。
鍛冶屋さんにしても、一番切れるところを真ん中より後ろに持ってくるようにされているようなので、使う人にとっては小さくなったところが使いやすく、刃物としても一番良いところでもあります。