2011年

9月

30日

木彫 菅原道真 像 | 天神様

富山県には長男が生まれると、頭がよくなりますようにと願いを込めて、お嫁さんの実家から天神様を贈る習慣があります

 

掛け軸のものありますが、木彫の方がいいと言ってくれる人は多いです。

これは富山県内にお住まいの方から、お孫さんへとご注文頂いて彫ったものです。

 

「あまり厳しい顔でなく、やわらかく、ふっくらとした優そうな感じで、シャクを両手で持ったものにしてほしい」 というご希望でしたので、それに基づいて図を描き、了解を得てから制作しました。自分としてもできるだけ思いに合うようにと心掛けました。


(←)顔を彫った直後のため、体と比べて若干白いですが、年月が経つにつれ落ち着いてきて、木独特の深い良い色になってきます。


材はケヤキ、本体幅は31cm程です。

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2012年

8月

20日

天神様の下書き

以前に描いたものを元にしながら考え中、

 

誇張させたり簡略化するにしても、ある程度知っている上でやりたいので、平安時代の装束の資料は少なく下調べが大変です。
天神様の肖像はいくつもありますが、制作された年代も違えば、内容も違ったりしています。

どういった顔立ちにしようか。

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2012年

9月

08日

木彫 菅原道真 像 1

菅原道真公を彫っていきます。

まずは寸法に合う木を選別します、二体彫りますが一体はクスノキで、もう一体はケヤキで彫ろうと思います。

探してみたところちょうど良い寸法で、木の目も細かくて良い木があったのでこれを使います。

急に何か彫る時に困らないように、木を買って持っているのがベストですが、少しずつためていくしかありません。ない場合は材木屋さんに見つけに行きます。

よく乾いているものでないと割れが入るので乾かしておくことも必要で、その意味もあります。
(↑)図を写して木取りをしたところです。

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2012年

9月

12日

木彫 菅原道真 像 2

図を写せるところは写し、無理なところはトウスカンで位置を取って、それを基にして崩していきます。

 

久しぶりのケヤキで一つ鑿を入れたときに思ったのが硬い!目が細かくてかなり彫り易い木なんですが、やはりケヤキは硬いです!

背中からつま先までの厚みが余分に取れたので、描いた横の図よりもその分大きめに取ってあります。

袖幅は一杯だったのでバランスなどの問題で結局落とすかもしれませんが、勿体ないですし、出来たものが良くなるかもしれません。この木は遙か年上で少なくとも自分の年の五倍は生きています。

 

前に彫った天神様と形を変えてあるので、様子を見ながらです。

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2012年

9月

14日

木彫 菅原道真 像 3

背中の方から決めてかかります(←)

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2012年

9月

17日

木彫 菅原道真 像 4

だんだん全体像が見えてきた感じです。横からも細かな部分を彫り出していきます。

もう少し小彫りをしてから、鑿を小道具に持ち替えて仕上げをしていきます。

結局、背中とつま先までの長さを短くしましたが、はじめに描いた図よりは少し長くなっています。

もし、思ったような材料が用意できなかったりした場合は、逆に少し短くして彫ったり臨機応変に対応します。

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2012年

9月

21日

木彫 菅原道真 像 5

やはりケヤキは硬い。仕上げだとより感じます。

 

小刀の先など特に欠け易いので無理な力は入れないように、素直にやっていきます。

ケヤキ独特の色と光沢が良いです。

とりあえず一通り削ったところ(←)裾の左側に刀を差します。

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2012年

9月

23日

木彫 菅原道真 像 6

全体をだいたい仕上げたら、いよいよ顔を彫っていきます。

顔は特に目が行くところだと思うので大事なところです。

よく、彫った人の顔に似ると言いますが、顔のつくりを見たり参考にするのに、一番身近にあるのでそうなることもあるかと思います。

目の開け具合など、ちょっとしたことで印象は違ってきますし、本当にむずかしい部分ですね。

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2012年

9月

25日

木彫 菅原道真 像 7

(←)これは簪( かんざし )になります。もう少し細く削らないとですね。


冠の上の巾子( コジ )に髪を束ねた髻( もとどり )を入れて、簪を突き通して冠を固定したようです。

 

他に、刀と笏と、冠の後ろに垂らした纓(エイ)を別に作ります。

そして、それぞれを合わせていきます。

しっかり合うようにしなければおかしなことになりますし、隙間があるようでも良くないです。

 

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2012年

9月

27日

木彫 菅原道真 像 8

菅原道真像 、天神様です。

 

実際はもう少し顔は細いんですが、正面からの写真だと少しふくよかに見えますね。

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2012年

9月

30日

台を作る

クスノキで彫る天神様用に台を作ります。

(←)はじめはこの板を削って、寸法で切るところから。この幅の広いので天板を取ります。

 

節や割れは避けて良いところを選ぶ。

特に幅の広い天板は反り易いので良く乾燥している柾目を使います。

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2012年

10月

02日

台を作る 2

(←)表面を削ると見えにくかった小さな割れが出てきたりするので、そこは避けます。それでも寸法で切ったら、とりあえず二組分は取れたので良しとします。

そして次に接着です。隙間の無いようにしてハタガネでしっかり固定

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2012年

10月

03日

台を作る 3

組み終わったら、それぞれの接地面に木でダボを打ち、最後に目違いを払います。

 

これは、後に木が動こうとした時に留めておくためのものです。

仕上げに全体に鉋を掛け、糸面も取ります。

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2012年

10月

10日

木彫 菅原道真 像(1)

クスノキの天神様の荒彫り中のところです。

 

ケヤキの後だとかなり彫り易く感じます。

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2012年

10月

14日

木彫 菅原道真 像(2)

(←)全体が見えてきたところ。これから小彫りをして細かなところを彫り出していきます。

富山県では長男が生まれると頭が良くなるようにと願いを込めて、天神様を送る風習があり、今でも毎年沢山の天神様が彫られています。

 

近年は右手にシャク、左手を腰にした姿で表されることが多いのですが、以前は両手でシャクを持った姿が多かったようです。自分もそれに倣ってこの姿にしてあります。ただ昔の掛け軸などでは左手を腰の図が良く見かけられます。

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2012年

10月

16日

木彫 菅原道真 像(3)

まずは裏を削ってから、それから仕上げです。

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2012年

10月

28日

木彫 菅原道真 像(4)

これで完成です、像の台も塗師屋さんに仕上げてもらって良い感じになりました。

 

台の黒により、全体として引き締まったと思います。


クスノキを使っているため、ケヤキと比べ、少し柔らかい印象です。

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