らんまとは天井と鴨居との間にある空間で明りとり、換気、風通しなどのためのもので装飾の目的もあります。
らんまには組子など細工物や彫刻を施したもの、透かし彫り、障子などの種類があって、基本的に二枚で一組です。なかでも彫刻らんまは、他のものと比べ表現の幅が広いと感じます。
技術上や素材上の制限はありますが、らんまの内容(松竹梅、四君子、動物など) の自由さがあって、立体感を出せますし、板を厚くすれば表と裏で図を変えることもできます。
現在は日本間のない住宅も増えて、ランマの需要も減ってきていますが、やはり らんまが入ったお座敷を見ると趣を感じます。
また、洋風の建物にもランマの様式にとらわれずに、その工法に合わせて、その空間と調和のとれるものを考えて彫っていきたいと思っております。