能装束と能面

九月三日 横浜の久良岐能舞台(くらきのうぶたい)で行われた能装束と能面の展示、講演に行ってまいりました。

 

能楽堂所蔵の装束の虫干しを兼ねた展示と、日本刺繍、染色文化財修復がご専門の大学教授 岡田宣世先生、面打の新井達矢さんの講演です。

 

今回私は急遽 新井さんのお手伝いでの参加。普段能舞台を間近で見る機会はないので興味津々です。

 

まず朝五時前に家を出発、途中新井さん宅に寄り、横浜へ。途中渋滞もありましたが、ちょうど予定の時間に能舞台へ到着、そしてすぐさま展示準備です。

面打の岩崎久人先生も手伝ってくださり一時間ほどで飾り終えました。

 

和室二間に十五面、周り中囲まれると壮観です。

 

 

 

フレンチナッツステッチ

初めて間近で能舞台を見て、洗練された空間で不思議な感覚がしたように思います。使われている材も素晴らしく、檜、杉の無節の一枚板。普段見慣れないもので余計にそんな感じがしたのかもしれません。

 

 

 

この施設、能舞台は市の所有で一番多い時で三十団体以上、現在は二団体が稽古に使われているそうです。最高の環境です。

 

 

 

講演でも話しがありましたが、趣味の方も含めると面を打つ方はかなりの人数がいらっしゃるようです。「面」に興味はあっても面を使う「能」には興味を持っていない。一度も見た事がないという方の方が多い現状。本来別にしてはいけないものなのでしょうから、実際にどのように使われているのかを見て欲しい。自分も含めてですが、どのような演目、心情の場面に使われるのかを知る事によってまた見え方は違ってくるはず。

 

これから先 文化として継承されて行くためにも盛り上がって行くと良いのですが。