< 手仕事の良さを伝えたい >

日本は素晴らしい技術を持っている職人が沢山いるにも関わらず、それが意外と知られていません。普段生活している中で、近くにそういった職人がいたとしても店先で仕事をしていたりしない限りは目に触れることもなく、またそうであっても関心がなければ風景として見て終わってしまっていることが多いのだと思います。

 

様々な職種の多くの職人が生業として励んでいた時代ならば多くの人はその価値を知り、また必要としていたと思います。しかし、現代では手仕事のものに触れる機会は減る一方で、同時に日本が誇るべき技術が少しずつ失われています。

良いものだけ作っていれば良いというのではなく、もの作りの現場から積極的に伝えるということをしなければ、ますますそれは加速するばかりです。

守るべきこと、譲れないことを見極め、その時代に求められるデザイン、機能性、表現などを探究して行く。そのようにして伝統も変化して行くものと考えます。

 

仕事が職人を育てるとも言え、技術を上げる要因となり、結局それが昔から受け継がれてきた技術を後世に伝えることにもなるでしょう。伝えるべき人に伝え、必要としている人に使ってもらうというのが重要なことです。

そして仕事とは人との巡り合いでもあります。必ず最後には人がいて出来るものです。

作った本人の顔が見えるということが信頼に繋がり、作り手とお客様の双方でより意味のあるものになると思っております。