2011年

9月

02日

欄間を彫るにあたって ‐ 欄間注文制作販売

ランマの注文を受けた場合は、まずお宅へ寸法を測らせてもらいに行きます。それぞれ家によって、高さや長さが違うので、しっかり合うものにするには必ず確認しなければいけません。

また、ランマの入る場所を見ることは、図案を描く際にその場所や空間に合うようなものを考える時のひとつの要素にもなります。

ランマの図案は「四君子、松竹梅」などの伝統的、縁起物のようなものから、その土地の風景など決まりはありません。

「動物や植物を入れて、こういった感じで」というような希望があれば、しっかり打ち合わせをしてから出来るだけ思いに合うよう図案を描き、お見せして、納得いただいてから彫り始めていきます。

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2011年

9月

04日

欄間制作の大まかな工程 ‐ 欄間の注文制作販売 購入

実際はそれぞれの工程の間にいくつもの細かな作業が必要です。

 

 

 

9番目に、建具屋さんに枠を入れてもらった後、まだ彫り込まなければならないところが残るので、そこを仕上げて完成となります。

また、使用する木について。特にクスノキなんかは切り倒してから何年も経った木であっても、完全に乾燥はしておらず、大体は水分を含んで濡れています。それから板にいしたものに、糸ノコを掛けて抜いた後には一気に水分が抜けていき、れが入ってしまうので風に当てないようゆっくり乾燥させなければなりません。

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2011年

9月

08日

欄間 「 松にフクロウ 」

これはもう、表側だいたいの荒彫りが済んだものです。

材料の木はクスノキで、一寸五分(約4.5cm)の厚さです。

フクロウの方の裏の荒彫りはこれからやっていきます。

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2011年

9月

12日

欄間 フクロウの荒彫り

 

ここから彫っていきます。

 

 

(←)目の周りなんかは他の鳥と比べ独特のかたちをしています。

フクロウの羽はとても繊細で柔らかいので表現が難しいところです。

仕上げでもっと感じが出るよう彫り込んでいかなければ・・・。

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2011年

9月

19日

欄間 裏側へ(1)

表の荒彫りが終わったので次は裏を彫っていきます。

(←)まずは、鏡を下に置いて、表の図を見ながら慎重に図を描いていきます。

 

表で下げた低いところを裏では高くし、表で高いところを裏では下げるようにします。このときに臨機応変で、場所によっては表と図を変えます。板の厚みでも変わってくるところです。

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2011年

10月

03日

欄間 裏側へ (2)

(←)わかりにくいですが全体に図を描いたところです。


表の方を深く彫り込んでいるため、裏側は残された厚みのなかで松の木を表現することになります。

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2011年

10月

07日

欄間 裏側へ (3)

写真を撮らずにいたので工程を載せられず、かなり飛びますが

 

裏側の右部分荒彫りです(←)

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2011年

10月

10日

欄間 裏側へ (4)

(←)松の幹のある中部分です。

 

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2011年

10月

14日

欄間 仕上げへ

(←)裏側の右部分

これでやっと荒彫りが終わり、いよいよ仕上げに入っていきます。

これは裏を向けて、二枚 立て掛けたところです。

間に他のことをしていたのもあり、長く掛かってしまいました。

でもまだこれからの仕上げの方が時間が掛かります・・・。

 

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2011年

10月

15日

欄間 縁を仕上げる (1)

(←)まずは縁を突いていきます。

ランマを縦に起こしてハタガネで動かないようしっかり固定し、台と共に締めて、下には桟を打ってずれていかないようにします。

(←)そして鑿の裏丸で、墨付けした線を基準に突いていきます。

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2011年

10月

20日

欄間 縁を仕上げる (2)

裏丸で線まで下げたら、平鑿で一削りして仕上げます。

 

上面をやってから下面をしますが、縁の線に対して削り過ぎたりして歪んでいると、ランマが完成して上に収まったとき意外に目立つので、逆目に気をつけながら鑿を切らせて一気に削るようにします。

この突き鑿は鍛冶屋さんに注文して打ってもらったもので、幅が一寸八分あります。

主にこの鑿を使い、入らないところは幅の狭い鑿や小刀を使って仕上げます。

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2011年

10月

24日

欄間 縁を仕上げる (3)

(←)平鑿で仕上げるとこのようになります。

(←)平鑿で仕上げるとこのようになります。

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2011年

10月

25日

欄間 松葉の仕上げ (1)

そしていよいよ松の仕上げをしていきます。

基本的に高いところから低いところの順番でやっていきます。そうでないと二度手間になったり、後の仕上げが困難になってしまいます。

(←)まず下削りをし輪郭も整える。

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2011年

10月

30日

欄間 松葉の仕上げ (2)

(←)最後に松葉の先を割っていきます

 

これで先の部分がかなり欠けやすくなるので注意しないといけません。工程に差し支えないところは後にしたりもします。

後はだいたい順番通り、松のやり方はいくつかありますが板の厚みやデザインの面で、今回はこの松にしました。

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2011年

11月

27日

欄間 松葉の仕上げ (3)

(←)仕上げる前

連続した松の奥や間にあるものを仕上げるのは、一番上になっているものを仕上げるのと比べてかなり大変です。

 

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2011年

12月

02日

欄間 松葉の仕上げ (4)

仕上げにも順序があり、仕上げず一度通り過ぎて、そのときになったら、また戻ってきて仕上げることもあります

 

(←)これは松の幹を一通り下削りしたところ。

(←)幹を仕上げる前に幹に掛かった枝を先にやっておきます。

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2011年

12月

07日

欄間 幹の仕上げ (1)

今度は後ろに回り込んでいる松葉を仕上げます。

そして全体の松の表皮を彫り込んでいきます、松葉を終わらせてから調子を見ながらいっぺんにやります。

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2011年

12月

10日

欄間 幹の仕上げ (2)

いっぺんに入れていくのは全体を見ながらやりたいのと、やっぱり調子がてくるというのがあります。その場その場でやってみると少しづつタッチが変わっていく感じがします。

 

横に

出た枝も小枝もすべて

 

ここまでくると荒彫りの状態と比べてだいぶ全体が見えてきました。

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2011年

12月

15日

欄間 フクロウの仕上げ (1)

フクロウは他の鳥と違って目が正面にあって遠近感をより把握できるようになっています。フクロウを彫るにあたって調べてみて初めて知ることばかりでした

 

ちなみに脚の指が後趾と内趾、中趾、外趾と四本あり、一番外にある外趾は、後ろの後趾側にもどちらにも持ってこられるようです。

(←)まず下削りをする

 

フクロウが摑まっているので枝はここで同時に仕上げていきます。

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2011年

12月

18日

欄間 フクロウの仕上げ (2)

フクロウは良い鉤爪を持っています。

フクロウは良い鉤爪を持っています。

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2011年

12月

22日

欄間 左の裏 (1)

表の方で松葉の先を割った時、垂直に近いくらいにしっかり突いておかないと裏でずれてしまい、裏に回った時にとても苦労します。それに合わせるようにすると形が変になったりして格好がよくありません。

欄間は裏があるから大変で難しいです。

 

基本的に表のそのまま裏返しで、表と合わせた図にしますが、板の厚さや場所によっては図を変えたりもします。

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2011年

12月

27日

欄間 左の裏 (2)

裏は縁と接しているところが多いので傷つけないように気をつけて仕上げていきます。

一番初めに突きノミで仕上げた縁の平面が基準になるので、これ以上は下げたくないところです。

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2011年

12月

31日

欄間 左の裏 (3)

フクロウの背中を仕上げていきます。

 

まずは下削りで一通り削ってからです(←)

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2012年

1月

08日

欄間 左の裏 (4)

仕上げが終わって鴨居に立てかけたところです。

表と同様に最後に幹の表皮を彫り込みます。

主幹が表より厚みがないので、裏に回ってがっかりしないように、立体的に見えるようにしないといけないですね。

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2012年

1月

13日

欄間 右の表 (1)

今度は正面向かって右側、欄間の表の仕上げになります。

この右側の欄間は、上の方から枝が下がって来て、右下の方へずーっと伸びている図になっています

松葉と枝の図なので葉の枚数はかなり多いです。

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2012年

1月

17日

欄間 右の表 (2)

だんだん左に移動しながら

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2012年

1月

23日

欄間 右の表 (3)

ここはだいたい真ん中のあたりです(←)

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2012年

1月

27日

欄間 右の表 (4)

ランマの左のあたりです。

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2012年

2月

01日

欄間 右の表 (5)

ここは一番左のところです。

 

ライトの加減もあってわかりにくいですが、木目と色合いが良い感じに出ていて面白みがあります。

まだ{ つなぎ }が付いていますが、だいぶ全体像がわかる感じです。


これで表の仕上がりで、最後の裏側をやっていきます。

全部仕上がって枠を入れるときに、松が縁に掛かっている部分の高さまで縁全体を下げるので、この写真の印象とは少し違う感じになると思います。

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2012年

2月

19日

欄間 右の裏 1

ここは結構複雑になっていて松葉の重なりで奥になっているのが多くて大変でした。

表で松葉を多く見せているので、その分 裏は枝が見えるようになります。


間に何か有るのと無いのでは手間が全然違います。

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2012年

2月

21日

欄間 右の裏 2

裏側は体から遠いところで、縁に接しているところが多いです。

裏側は体から遠いところで、縁に接しているところが多いです。

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2012年

2月

23日

欄間 右の裏 3

裏もこれで仕上がりです。一旦、建具屋さんに回して枠を入れてもらいます。

 

 

裏はそのまま、表は縁が三分(1㎝)ほど下がり、地は二分五厘(7.5mm)ほどの厚さになって枠に入るようになります。

そして、そのあと補強の{つなぎ}を外し、枠からこぼれたところを彫り込み、仕上げて完成です。

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2012年

3月

24日

欄間「 松に梟 」 1

枠も入り、最後の作業をして、これで仕上がりです。

今回この、松にとまったフクロウを彫ろうと思ったのは、縁起が良いということとなにより彫ってみたいと思ったというのがありました。

 

はじめはフクロウは彫らず、松の老樹だけの図で考えたりもしましたが、それとは別にフロウのことも頭にあったので、合わせた図にしたら白味があるかと思い、それによって松も老樹に変えて、わりと真っすぐに伸びる松にしました。

フクロウは名前から 「 福 」 に通じるということや 「 不苦労 」 というようなこともあり、縁起の良いものとされています。ただ一昔前まではそういうイメージとは逆で恐ろしい鳥とされていたようで、この変化も面白いです。

また、ギリシャ神話の関係で知恵や学問、芸術や音楽のシンボルともされています。

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2012年

3月

26日

欄間「 松に梟 」 2

これはそれぞれの裏側で、松も縁に収まるようにしてあります


 

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2015年

4月

29日

欄間制作

富山へ行って作業して来た板が糸鋸屋さんから届きました。

さすが素姓の良さそうな木で、北陸と関東の湿度の差で割れが心配でしたが大丈夫そうです。


楠はなかなか乾きにくい木で、このように厚い板で乾燥材を見つけるのは大変です。

たいがい糸鋸で抜いて、彫りながら乾燥させて行きます。

この木も丸太から三枚挽いたものの一枚でまだ水分を含んでいる状態。

見当は付けてありますが、この段階でも少し木が痩せました。


とりあえずはじめの段取りは良いですが、ここから大変です。

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2015年

5月

02日

お寺の欄間制作 埼玉県宮本彫刻

まずは全体の縁の部分を下げて行きます。

木が動くかもしれないので今の段階で全ては外せませんが、仮枠があると彫りづらいので一か所ずつ外しながら作業したいと思います。

ずっと一巡り、枠より上になる笹部分の厚みを見ても板のごつさを感じます。

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2015年

5月

20日

社寺 唐挟間 「恵比寿大黒欄間彫刻」ころ

荒落としと言う作業で大きく上げ下げをし、その後徐々に彫り込んで行きます。


(←)松の葉も何段階か工程があり、これは芯を出したところ。


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2015年

5月

27日

社寺欄間彫刻 「恵比寿大黒」

手や目の届かない部分を彫るために周りを回りながら作業。

 

欄間の幅があるため、手を伸ばしての作業が辛い部分があります。下から見るものなので上側から見当を付けて彫るのは難しいところです。

出来るだけ下側からの目線で彫り、上から補います。

 


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2015年

5月

31日

お寺の彫刻欄間 制作

これで表の荒彫りは一段落。

まだまだ結構な重量があります。

そしてやっと裏側に回ります。裏でも十分に厚みがあるところは背中合わせのようにして表の図を写して彫ります。

 

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2015年

6月

05日

社寺欄間彫刻 唐狭間

表と照らし合わせながら図を描き入れて行きます。基本的に表で一番奥のものが裏では手前、表で顔が見える人物は裏では背中という具合になります。

表だけとは違い、裏からも彫るというのは大変です。


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2015年

6月

09日

社寺欄間制作 恵比寿大黒

裏からも透かして軽く深く見えるように作業して行きます。

表よりは注目されないとはいえ、手を抜くようなことはしたくありません。

裏は表を見ながら彫り進めなくてはならないので手間が掛かります。表の為に裏から、裏の為に表から彫らなければなりません。

これで一通り荒彫りは済み、行ってみれば折り返し。仕上げに入って行きます。

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2015年

7月

14日

社寺彫刻 欄間(唐狭間)制作

お寺の欄間で唐狭間(からさま)と呼びます。

図は恵比寿大黒で縁起物です。約高さ60㎝、横幅129㎝、厚み9㎝、クスノキ材で彫り上げてあります。同じ埼玉県のお寺に納めたものです。


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