2024年
8月
19日
月
粘土ヘラをネットショッピングで購入して使ってみたが、どうも使いにくい。この商品についての感想や評価もまずまずだったこともあり、とりあえずで良いかと思って買ってみたものの、ヘラの種類も使い手や制作物の内容で要望が変わってくるのは仕方ないが、自分にとっては痒いところが掻けないようなものでなんとなく半端な形のものだった。
しばらく使っていて思いが付かなかったのがいけないが先端の形状が厚ぼったく、これでは思い通りに形が出せないはずである。やっと気づいて自分で磨って鋭利にした。
彫刻道具も同様、細部になればなるほど余分な肉が付いた道具では思い通りに仕事ができない。反対によくもここまで肉を削ぎ落として拵えることができるものかと驚嘆する道具もある。ただそれは現在過去のもので今後そのような道具が作れる人が出てくる可能性が本当に無いに等しくなってしまったかもしれない。あらゆる仕事に言えることだが、ものを作るためには道具がいる。良い道具がなければ作れるもの幅も狭くなり突き詰めることもできなくなる。当事者だけではなかなか難しいことで見識のある組織や国ぐるみでもっと早くに手を打つべきだったことに思う。
2022年
9月
20日
火
今日は台風一過の晴天ではなかったものの、今年初めて一日中秋の空気を感じられた。作業するには一番よい季節ですが日が早く陰るのは残念、今の工房の一番よい自然光の入る時間が短くなってしまった。
納期の波に飲み込まれないようにしっかり泳ぎ切らねば。
2019年
11月
08日
金
本日より、今年で12回目を迎えます合同展が始まりました。打ち合わせをしたわけではありませんが今回は動物色の濃い展示作品が並びます。皆搬入の時にそれぞれの出品作を知るのが常です笑
私は9日、14日に会場にいる予定です。沢山の方にお出でいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
とげぬき地蔵尊高岩寺 高岩寺会館
会期11月8日(金)~14日(木)
開場時間全日11時~18時です。
2018年
10月
02日
火
今年で十一回目、八人による合同展で高岩寺さまでお世話になります。
写真は七名分ですが、各々が数点ずつ出品しています。写真と実際に目で見るのとまた違いますので、ご都合よろしければぜひお運びください。
2018年
2月
27日
火
風はまだ冷たく春の暖かさが待ち遠しいばかり。ここを歩くととても平和な感じがします。この芝生の続きで日本庭園も池も有って本当に広いところです。
秩父の梅はまだ先でしょうね。
2018年
1月
22日
月
今シーズン、庭に雪が降ったのは初めてかもしれません。昨日の時点ではとても暖かい良い天気だったので、本当に雪になるのかと疑っていましたが予報通りで降り始めました。
なんだか雪の粒が細かくなって来て本当に大雪になりそうな気配。
2017年
11月
16日
木
今年も無事に展示会が終了いたしました。ご協力いただいた方々、そしてお越しいただいた皆様ありがとうございました。
最終日だけ雨の時間もありましたが、概ね会期中は良い天気で昨年より多くの方に見ていただきました。
撮り忘れで写真は他から引用させてもらいました。
2017年
10月
07日
土
今年も高岩寺さんでお世話になります。節目の第十回展。
個人的に11月10日◎、11日◎、12日×、13日△、14日◎という予定です。
何かと行事の多い秋、歳を重ねる秋。この二、三年に比べれば少し余裕のある今年ですが、何事もなければあと十数年はこのサイクルが続きそうです。
2017年
10月
01日
日
九月十六日の石岡の祭りに行って来ました。常陸國總社宮例大祭です。
←新しくなった駅階段中腹からの写真
初めて伺ったので車を停めるまで三十分ほどうろうろとしてしまいました。
水蒸気?を使った演出とお囃子。
2017年
10月
01日
日
タブノキの半割り
コロ(角材)とともに試しに水に浸けて置いたものを五カ月経ったので水槽から出しました。
二年ほど前に預かってから、丸太は半割り、半端なものを九寸角くらいの角材にした後、横にして直射日光の当たらない場所に静かに置いてあったつもりでしたが、気付くと角材に結構な割れが。
材木屋さんに聞くとタブは中々やっかいな木らしく、乾燥は難しいとのこと。元々は都内の庭にあった実生の木のようで、都合で止むを得ず伐採。水を吸い上げている時期に伐ったのもあり余計大変そうなのです。
木は必ず割れが入りますが、それでも昔は手順を踏んでゆっくり乾燥させていたので割れが少なかったようです。秋から春までの水を吸い上げない時期に伐採して枝をつけたまま半年ほど山に置き、水分を出す。その後に枝を落として山から出して来る。だから昔は伐採した山などは赤かったと。
水に浸けるのも方法で、二、三年浸けておくとその後の乾燥が早く、割れが少ない上、材の質も違うというような。
今回は半割りと角材の上、水に浸けるまで時間も空いている状態なので、さてこの後どうなるのか。どれでも良いからなるべく割れが入らず大きな材のまま残ってほしいのですが、もう片方と比較しながら経過を見ていきたいと思います。
2017年
8月
12日
土
最近は、さっぱりしない天気ばかりで、なんだか夏らしくないようです。梅雨時期に雨は降らず、明けてからの方が降ったような。
そんな八月、
先日は中学校の先輩とともに潮来のお祭りに行って来ました。
映像では見たものの実際には初めて。納めた彫刻の具合が気になるところです。
伺ったのは五日で、昼時分に小雨が降りましたが、その後は回復してとても蒸した日になりました。
2017年
4月
20日
木
もうすぐゴールデンウィークですが、自営で、しかもお店形式でなく仕事をしているとあまり気にならなくなってきます。
期間中の、なんとなく浮かれ気分で賑やかな雰囲気感も好きなのですが、せっかく自営なので出掛けるならばズラしたいところ。いずれにしても良いのか悪いのか仕事の具合でカレンダーは関係なく、融通を利かせることも出来ますがやる時にはやらねばなりません。
そしてこれはゴールデンウィーク期間中に行われる金沢美術倶楽部のイベント(若手作家の入札展示会)です。木工、金工、面、彫刻、陶芸、ガラス、絵画、漆芸、工芸、家具、釜師、竹工芸と様々な分野の30名の作家が参加されます。
仏師の山口幹也さんからお誘いいただきまして、私も参加させていただくこととなりました。新しく作ることが出来なかったため、手元にあった小品を何点か出品します。(フクロウ、ホオズキ、オクラ)
他に親交のある方では面打の新井達矢さんも出品されます。
平成29年4月29日(土)〜5月9日(火)10時〜17時(最終日12時まで)
会場 金沢美術倶楽部 一階(金沢市上近江町61番地) 入場無料
各作家複数展示
(問い合わせ)金沢美術倶楽部 076-262-0391
会場と、ちょうどこの時期にある富山 城端のお祭りにも行きたかったのですが、今回行くことが出来ないので残念です。盛況に開催されることを願います。
2017年
1月
03日
火
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。年末年始と暖かい良い天気で、良いお正月を迎えることが出来ました。今年も健康で仕事に努める、励むことが出来ればと思います。
2016年
11月
25日
金
11月に関東での積雪は何十年ぶり。場所により初観測となったという11月24日。
物好きなので雪の降るなか写真を撮っておきました。
午後に東京へ用事があり、雪が降るのを電車の中から見ていると年明け2月くらいの感覚に。
山間部を抜ける頃には雪はやみ、都心に近づくにつれ家々の屋根の雪も少なくなり、夕方新宿へ着いた時には地面に雪はありませんでした。
せっかくの機会。翌日、雪に日が当たったところが見られればと思っていましたが、秩父でも葉の上に雪は無く一時の出来事でした。
黄葉と雪の組み合わせは最高です。
2016年
10月
19日
水
なんとなくお盆過ぎから九月、今に掛けて時化た天気が続き、気持ちが晴れない日ばかりでしたが、そんなことは関係なしに時間は過ぎて行くのでとにかくやることをやるだけです。もうコタツを出す季節となってしまいました。
さて今年で第九回目の合同展のご案内です。私は平成24年からの参加なので五回目ですね。
やっと展示会名が落ち着き「工燈」となりました。DMも新しいレイアウトです。もう目が慣れてしまいましたが第一印象はどのような感じだったでしょうか。
会期は
平成28年11月10日(木)〜11月14日(月)11時〜18時まで
会場 高岩寺会館(とげぬき地蔵尊高岩寺)170-0002 豊島区巣鴨 3ー36ー1
私の在廊日は10、12、14日を予定しております。
よろしくお願いいたします。
2016年
9月
16日
金
ボクシングに詳しいわけではなく、テレビで放映している有名な選手しか知らないけれども、ボクシングの試合がテレビであると知ればまず見るくらいの薄っぺらいボクシングファンではあります。
今日の山中慎介選手、長谷川穂積選手の試合も逐次チェックしていたわけではなく、一昨日たまたま知ったようなものですが、次やるときは自然と情報が入ってくると思っていました。
長谷川穂積選手のファンで、紙一重の世界で勝ち続けている凄さはもちろん、ここぞというときの見せ場、怒涛のラッシュに魅せられて、興奮して試合を見ていましたしずっと応援していました。
この世界戦が二年五ヶ月ぶりということで、そんなに経つのかという印象。本人、関係者にとってどれだけの長さだったのでしょうか。
テレビ放映では、かなり編集されていて短時間であったのがとても残念ですが、今後のことはどうあれ とにかく素晴らしい興奮する試合を見させてもらったこと、そして勝ってくれたことが素直に嬉しい。
2016年
9月
07日
水
打ち合わせで都内まで行ったので、帰りに前から目をつけていた展示を見て来ました。
東京芸大美術館で開催中の「驚きの明治工芸」というものです。たまたま初日でした。
実際に見てみるとパンフレットで想像していたものよりずっと内容が濃く、充実していて好みのものばかり。情報量が多すぎて頭が一杯。
そして、なんと今回は企画展なのに写真撮影自由(一部撮影禁止あり)。お客さんの数もちょうど良く見て回れるほどでしたので、誰もいないところを見計らって行ったり来たりで迷惑気味に撮影して回りました、、、
とにかく実際に見て欲しいものばかり。存在感や大きさは図録からは伝わりません。
この後、巡回で京都と なぜかまた関東に戻り川越で展示されるようです。ご興味のある方は是非。
2016年
9月
06日
火
先の仕事の段取りのため富山県井波へ行って来ました。今年の五月以来の約三ヶ月ぶりです。
以前に日帰りをしたこともありましたが、かなりつらく危険なので一泊二日で今回は高岡に宿泊しました。
初日、朝自宅を出発してお昼ごろ富山県へ。
まず材木屋さんへ寄って木を吟味。良い材は当然値が張りますので気楽には買えませんが先の為と思い切って購入。完全に予定外の予算オーバーでしたが、急に仕事が来た時に探すとなるとまた大変なのです。いつか良い機会に恵まれるよう努力することですね。
次に前から伺いたかった木工家さんの工房へ伺いました。メールでやり取りをしても やはり実際に会ってみないとわかりません。見た目にも想像とは違う印象で、お話を伺ってもとても良心的でバイタリティのある方でした。
仕事の手を止めさせてしまって申し訳なかったのですが、また今後お世話になるであろう いろいろな情報をお聞きして、あっという間の二時間。有意義な時間でした。
途中、高岡の河川敷で見かけた草刈機
一度は通り過ぎましたが、不思議な機械のインパクトにどうしても気になってしまい、車を停めて小雨の中 写真を撮るという笑。
ラジコン式なのかアンテナが見え、遠くからでもかなりの大きさがあることがわかります。昆虫のような偏平なフォルムが堪りません笑。
2016年
9月
04日
日
九月三日 横浜の久良岐能舞台(くらきのうぶたい)で行われた能装束と能面の展示、講演に行ってまいりました。
能楽堂所蔵の装束の虫干しを兼ねた展示と、日本刺繍、染色文化財修復がご専門の大学教授 岡田宣世先生、面打の新井達矢さんの講演です。
今回私は急遽 新井さんのお手伝いでの参加。普段能舞台を間近で見る機会はないので興味津々です。
まず朝五時前に家を出発、途中新井さん宅に寄り、横浜へ。途中渋滞もありましたが、ちょうど予定の時間に能舞台へ到着、そしてすぐさま展示準備です。
面打の岩崎久人先生も手伝ってくださり一時間ほどで飾り終えました。
和室二間に十五面、周り中囲まれると壮観です。
フレンチナッツステッチ
2016年
9月
01日
木
地元の方からいただいた看板制作の仕事です。
喜寿の節目のために自ら斜面を切り拓いて、整地、石積み、整備して造られたという場所の入り口に掛けるためのものです。
実際に見てみましたが結構な範囲、仕事量です。飾り石一つ見てもかなりの重量で、途中まで軽トラで運べても積み下ろしだけでも大変な事。しかもそれを七十を過ぎて、三年間で完成させてしまったというから驚きです。
現在八十過ぎで足取りは軽快。そのエネルギー、体力はどういうことなんでしょうか、、、基礎体力が違います。
これも自ら書かれた字で、それを彫り込んで行きます。
2016年
7月
29日
金
梅雨明けが発表され、計ったようにミンミンゼミが鳴き始めました。やはり夏の盛りにはやかましいくらいのミンミンゼミが合っています。
やかましいといえばクマゼミで、あれは本当にうるさい笑。このあたりにはクマゼミはいませんが、大きく無骨で黒々としたフォルムは存在感があります。子供の頃、伊豆で初めて捕まえた時に、車の中で離してしまって倍うるさかったのが印象に残っています。
また夏の終わりに鳴き始めるヒグラシの声が好きで、夕方涼しくなって鳴き出すあのカナカナという声を聞くと物悲しいような、夏が終わるなぁという情緒がありました。
ここ何年かはその周期が崩れ、夏のはじめからヒグラシが鳴き出して、なんだかおかしい。自分の親の世代の何十年も前と比べるとということでなく、子供の頃の二十年前と比べても変わっている。百年単位、もっとそれ以上で見るともともとそうだったんでしょうか。
先日行った員弁でも一日中ヒグラシが鳴いているようで、参ったのは朝方四時くらいから鳴き出して、お互いに触発されるのか一斉に声を揃えて大合唱。泊まったところの目の前が林だったので特等席です。ここまで来ると耳障りになってしまい情緒どころではありません。
実際どういう原因かわかりませんが、こんな事からも自然界がどうなっていくのか心配です。せめて省エネを心がけたり、ゴミを減らすために気を遣うべきで日本の過剰包装はいつも気になります。
小さな事であっても心掛けが大事で、大きな目で思いやりを持っていかなければいけませんね。
2016年
7月
28日
木
先日、三重県いなべ市へ行って来ました。「員弁」という字を書きます。合併でいなべ市となったそうですが看板などにはまだ漢字が残っています。ローマ字がなければ読めませんでした。
名古屋からも近い静かな山間で、高速から降りて目の前に現れる山の裾には太平洋セメント。石灰を採っているのでしょうか、他にも工場があり、秩父とよく似た風景に感じました。
写真はいなべの阿下喜から西桑名まで十三駅を走る北勢線の車両、幅が狭く両側に人が座ると真ん中を一人が通れるくらいだそうです。
鉄ちゃんではないんですが今度は是非乗ってみたい。写真もつい撮りたくなるような路線、風景でした。
この橋は「ねじり橋」というそうで、写真ではなかなか分かり難いですが不思議な造りをしています。石垣がキレイに組み合わさっており、大変な加工が必要です。
はじめに緑とアイボリーの車両が通過し、数分後に黄色の車両が通り過ぎて行きました。
2016年
1月
03日
日
年末からずっと晴れの暖かい日がつづき、良いお正月を迎えることが出来ました。
今年一年 健康を大事に向上を目標に過ごして行きたいと思っております。
本年もよろしくお願いいたします。
2015年
10月
19日
月
三か月振りのブログ更新となってしまいました。しばらくの間とても更新する気持ちになれず、その上気持ちは急くばかり。ここ数カ月を振り返れば、春時分からバタバタと内容と日程共に大変であった仕事を納め、そのまま関西へ夏中出張、帰って来てからも何かと追われ、自分の力の無さを痛感致しております。
お世話になっている皆様に申し訳ないですが、今年の出品数は寂しいものになってしまいそうです。
お知らせします。
連絡が遅くなってしまいましたが、現在ギャラリー「guild」さんにて小品を数点、展示販売させて頂いております。
ボックスギャラリーという小さな箱型のスペースに、ホオズキとオクラ、林檎を12月27日まで出品中です。
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-20-8(自由が丘駅正面口から徒歩8分、 バス停「八雲三丁目から徒歩5分」) 営業時間 11:00~19:00(2階は18:00閉店) 定休日 水曜日となっております。 |
2015年
4月
23日
木
今年の春はなんだか天気が良くない日が続きましたが、ここ何日かで一気に若葉が芽吹いて山が柔らかい緑になって来ました。
太陽の光が当たると鮮やかで気持ちがいいです。
2015年
4月
12日
日
先日仕事の段取りのために富山へ行って来ました。今話題の北陸新幹線ではなく車です!
富山へ行ったのは一年半ぶりくらいになりますか、久しぶりです。
高速に乗って関越道から上信越道に入ると徐々に妙義山が見え、どんどんと迫って来ます。そのまま右回りにずうっと迂回して行きますが、見慣れないシルエットと迫力に別の世界に来たような気持ちです。
この日はあいにくの天気で霧のような雲とうっすら山に降った雪もあり余計にそんな感じがしました。
トンネルを抜けるごとに天気が変わるようでしたが、道中ところどころに桜が植えられておりとても綺麗でしたね。
目的地の富山県井波町に到着し、親方に挨拶をしてからそのまま工房の一角を借りて作業をしました。
今回は欄間の板を見るのと、それを糸鋸で抜いてもらうために始めの絵付けをするのが目的です。
写真はその内の一枚で事前に地をさくって仮枠を付けてもらってあります。とても素姓の良さそうな綺麗なクスノキの一枚板で文句なしです。
さっそく絵を付けて糸鋸の作業へ回します。
2015年
1月
16日
金
彫り下げた字の部分に金箔を押すための下地としてカシューを塗ります。
まずは染み込む量が一番多い一回目を緩めに溶いたもので塗り、完全に乾いてから二回、三回と重ねます。
画像は三回目の塗りが済んだところ、下地が出来たら金箔を押します。
下地の上に接着の為にカシューを塗り、乾ききる前に箔を乗せて真綿で軽く押さえて密着させます。鋭角に谷になった部分は刷毛で隙間に入れ込むように余分な金箔を払うように接着させます。
今回金箔は一号を使いましたが果たして活かせたのかどうか...
金箔の扱いはとても難しく、箔箸で挟んで持ち上げるだけでも慣れていなければうまく出来ません。金箔の厚みは一万分の一ミリメートルと言われるほど極々薄く、簡単に切れたりくっついたりしてしまいます。均一にムラなく押していくのは本当に技術のいることでつくづく餅屋は餅屋と思った次第です。
2015年
1月
07日
水
原本を板に写して彫り始めます。
なるべく揮毫した方の意を汲むような形で彫り込見ますが、字のにじみの多い場合があり、そういった時は事前に確認が必要で、どこに線を通すかで字の印象が全然違って見えるのです。
2014年
12月
29日
月
今回は額の制作です。
地元の町にある小鹿神社旧本殿の上屋に納まるものです。
揮毫は御歳99歳になる石川竹次さんによるものです。
現在ある小鹿神社は、洪水などの理由で明治43年に元あった場所から移転されたものらしく「腰の根」という場所にあった諏訪神社に合祀されたということです。その際、旧本殿は元の場所に残されており、老朽化が著しいため今回改修ということとなりました。(確かにすぐ側を川が流れる場所に位置しています)
以前は金網の上屋で中が見づらいものでしたが、今回建て替えで木造の縦格子式になるそうです。本殿共にどのような修理改修となるのか来年春の完成が待たれます。
2014年
12月
12日
金
先日、親類と家で酒を飲んでいた時の話。
自分は仕事終わりの途中からの参加、祖父母とそのいとこのオジの話を聞きながら食事をする格好でいました。
自然と昔話になり、先祖のことからこの地域の変遷、子供時分のことなど話は膨らみます。最近生まれたような人からは想像出来ないような話でとても興味深く考えさせられました。その時を生きていた人の実体験ですから聞くべきことです。
その中の一つで、そのオジが子供の頃のこと。近くに「蛇塚」というところがあり、蛇塚というだけあって本当に蛇が多く出て嫌だったという話。一歩進むごと、一メートル行くごとに次から次へと出てくる。五十メートル進むのに何十匹も出たと言っておりました。そもそもそんな広範囲の場所があったのか、酔払っていますし昔の話、話半分から八分の一、鵜呑みには出来ませんがとても面白い。
そしてそこから話は蛇のことになり、そこで「セヨリ」という言葉を聞きました。耳慣れない言葉でなんだろうと思っていると、どうも春頃に蛇が交尾のためにうじゃうじゃと集まっている様子のことを言うようでした。
どういう字を書くのか、方言なのかはわかりませんが自分の親も知ってはおりませんでした。
この辺りは山間部なので蛇は出ますが昔よりは見る機会は少ないでしょうし、蛇の交尾となると尚更です。祖父母も一回見ただけということでした。そのことを指す様子自体見ることが無いのですからセヨリという言葉は使われることも無く消えようとしている。死語が増えて行くのはとても悲しい気持ちです。そう遠く無い時代の話なので尚更でしょう。
もう八十のそのオジが言っておりましたが、俺のお祖父さんが良くいろいろと話をしようとしても子供にとってみればそんな面白くない話など聞きたくないし、後で後でと聞かずにいたんだが、今となっちゃあわからないことを色々と知っていたんだろう、教えておこうと思ったんだろうと話しておりました。
確かに自分でも思い当たる節は多々あります。また聞けば良いと聞かず終いでわからなくなることが沢山あるでしょう。ただそれではあまりに寂しく情けない、改めて聞いておくべきだと思いました。
2014年
10月
11日
土
いよいよフォークリフトのシリンダーからのオイル漏れがひどくなって来ました。
傾きを調整する左右のシリンダー部分からの漏れで、停めておくだけでも溜まるほどです。
1980年10月式、自重1540kgトヨタ製で、思っていたよりは新しいと思いましたが三十四年経っているのでかなりの旧式です。タイヤはひび割れ、溝は摩耗でツルツル、ほとんど使わない状態でしたがいざ使うときに危険なので要修理です。
シリンダー自体傷ついているわけではないのでオイルシールを変えるだけで良さそうですが、シリンダーが引っ込んでいるのでカバーやらを取り外してかなり手間が掛かりそうです。
トヨタの営業所に問合わせて見るたところ、古いものなのでアッセンブリの型番より細かいことはわからない上、生産中止ということでした。
品番がわからないので分解してモノを見て探すか廃車か。しばらく検討です。
2014年
7月
26日
土
今月半ばに完成しました。本柱の前後に小柱のある両部鳥居という種類の鳥居です。
屋根板を張って銅板葺きにしてあります。
手を入れながらこれから長く持ってくれることを願います。
2014年
7月
05日
土
今日はいよいよ鳥居の建前の日です。朝から雨が降り続き、延期になるかともしれないと思っていましたが、少しの止み間に作業を始めました。
まずはクレーンで柱を立て、慎重に礎石の枘と合うように下ろして据えます。
一番上の笠木、島木も組まれて、とりあえずは形です。
2014年
6月
26日
木
柱を丸く削り、仕口の枘の加工も済んであとは防水のための塗料を塗って組むのを待つだけです。
以前建っていた鳥居はかなり傷んではおりましたが、明治十八年建立とありましたから129年経っています。
維持していくためには手入れも大事な要素で地元の協力も必要です。長く健全な状態で維持されればと思います。
これは両部鳥居なので前後に小さな柱が付きます。
2014年
6月
24日
火
鳥居の柱の加工
角材だった柱の角を取り、八角、十六角と順に面を取り最後に丸柱に仕上げます。削っては墨打ちをして正確な面を出さなくてはいけません。
これは直径九寸で一割の先細りとなっています。
柱の台石に組むためのホゾを作ります。
2014年
6月
14日
土
一番上に来る笠木と島木という部分。
反りのある明神系のものでこれには屋根が付きます。
四本あるのは貫です。
この鳥居は両部鳥居と呼ばれるもので柱に袖柱が付属しているため、部材も多くなります。
2014年
6月
13日
金
昨日、埼玉県飯能市で開催された地域活性化のための講演会へ行って来ました。
タイトルは地域を学ぶ講演会 第一回市民公開講座「飯能の輝く三十年先を考える」、主に飯能の林業についての話です。
講師は東京農業大学教授 木村俊昭氏と、ゲストとして関東農政局長 末松広行氏。
実際に拝聴して、タイトルなどから受けた印象よりずっとわかりやすく面白く感じ、そのまた一方で考えさせられました。
表面的でなく深いところで何を考えるべきなのか、先を考えて行動する意識を皆で持つことが重要だと感じました。こういったところで良いリーダーも必要ですし、いろいろな考えがある中で進む方向を決め、理解してもらうということは本当に大変です。
中でも、先を考えるというところで子供たちの教育のためのキッズベンチャー(子供の頃からまずは身近な地域、社会のことを知るための取り組み)という、自分たちで役職を決め、「何をしたいか」「そのためにはどうするのか」を考え、地元の会社を回り、教えてもらいながら学んで行く授業や、地元の人を講師に親も祖父も一緒になって授業を受ける。というような活動はとても意味のあることだと思いました。
2014年
6月
05日
木
先日無事に大阪梅田の展示会を終えることが出来ました。
都合をつけて来ていただいた方々、協力してくださった方々、皆様どうもありがとうございました。
私が在廊したのは後半の1、2、3の一部だけでしたがその間もほとんど途切れることなくお客様にお運びいただきました。今までフェイスブック上でしかやりとりのなかった方とも実際にお会いすることが出来ましたし、また新しい繋がりも出来ました。
今回の展示会メンバーの中にはほとんど面識のない方もおり、共通テーマとして作った「猫」も作風またそれぞれで個性が見られて木彫ジャンルのコラボということでとても面白かったと思います。
2014年
5月
30日
金
今年、地元の神社の鳥居が老朽化のために新調されることになりました。
現在作業が進められており、夏頃に完成の予定です。
写真は柱となる栗材、水に強く耐候性もあります。かなり大きなものが必要で、栗で長さも取れる木は少ないのではないでしょうか。
人の仕事場に行くというのはあまり良いことではありませんが、鳥居を作る機会は珍しいので記録も兼ねてお邪魔したいと思います。
2014年
5月
27日
火
引き続き展示会のための制作
鼠が手元にあったのでそれを、とも思いましたが共通テーマが猫であり、自分自身も「猫」を出品するため、あまり良くないのではという気がして兎にしました。
手に乗るサイズで小さめですが、しっかり彫り込みます。
2014年
4月
17日
木
今頃はミツバツツジが大変綺麗なところです。桜も良いですがミツバツツジも魅力的です。
非常にデリケートな植物だそうで日当たりが変わるだけで影響が出たりするようです。成長度合が小さく、手首くらいの太さでも何十年という樹齢です。株によっても微妙に色合いが違っていて大樹になると壮観です。
種から生やすか挿し木で増やせれば良いのですが。
2014年
2月
22日
土
(写真は14日の晩 家の前にて)
14日の昼間までは大したことはないと思っていたのですが仕事を終えて外に出て驚きました。
結局15日の午後まで降りつづき90センチの積雪。同月8日の雪もまさかと思っていたのに、さらに倍以上降るとは、、、、、
ずっと雪下ろし雪かきなどをしていますが今日で目処をつけたいところ。雪国でない所へ降ったため十分な備えなどがなく余計に大変な状況です。
2013年
11月
26日
火
先日24日にトーハクで行われた、面打ちの新井達矢さんによる実演とトークのイベントに参加して来ました。平成館のホールで行われ、午前と午後の二部制です。
彫刻史研究員の浅見さんという方と新井さんが並んで座り、司会の方と共に面についての細かな説明とトークをしてから実演、が午前の部。
事前予約で人数が制限されていましたから、作業しているところを囲んで見学するものだとばかり思っていたのですが、実際は壇上で実演しているところをプロジェクターで映して席に座ったまま見学するという形でした。
出来れば人に見られながらの作業はしたくはないですが、今回はその上改まった席でかなり緊張されたのではないかと思います。
進行具合が違う面を用意されていて、荒彫り、小作り、彩色という内容。ハタから見てさすがに最初十分ほどは緊張の様子が伝わってきましたが、徐々に集中し自分の世界に入っていっていたように感じました。
客観的に見ると人の仕事というのは面白いもので同じ彫ることですが槌の振り方やリズムなど個性があって興味深い。
ネクタイ、ベストに足袋というのがまたシュールでした。
午後の部はトークで、特集陳列されている安土桃山時代から江戸時代初期に活躍した面打、是閑と河内という作家の作を数点取り上げて新井さんによる技術的観点からの解説、感想や浅見さんによる研究員からの視点のお話でとても内容の濃いものでした。
新井さんと会うまでは面に注目していませんでしたし見る機会もそれほどなかったのですが、説明を受けることでその奥深さが感じられるようになりました。
良いものを見ることが本当に大事なのだと実感です。
今後はお二人で、それぞれの視点で意見を交えながら面の調査研究をされるということです。
他の分野でも行われていることかもしれませんが、作り手も関わった研究がもっと増えていけば良いのではないかと思います。
2012年
10月
06日
土
秩父夜祭で曳行される下郷(したごう)笠鉾の組み立て中の様子
いつもは下郷笠鉾収蔵庫で行われますが、今回は屋台六基が、重要有形文化財指定五十周年記念に際して秩父神社境内まで部材を運んでの作業です。
特別に下郷と中近(なかちか)笠鉾の二基が揃って曳行されます。
お祭りの際は電線などの問題のために笠を取った形で曳行されておりますが、今回は本来の姿で曳かれるそうです。
五日の九時ごろに行った時にはかなり組み上がっておりました。この日の午後には彫刻部の取り付けがされるようでしたが、都合で見られず。